令和7年度(2025年度)教員採用「文部科学省提供」教職教養試験問題

以下の問題は、令和7年度(2025年度)札幌市・北海道公立学校教員採用候補者前倒し選考検査で使用した「教職教養検査の問題」及び「解答」を掲載しています。

尚、これらの問題は、文部科学省より提供された問題とされています。

 

問11 次の文は,「小学学習指導要領(平成29年告示)」の「第1章 総則 第1 小学校教育の基本と教育課程の役割」で,児童に生きる力を育むことを目指すことを,各学校において実現を図る事項の一つとして示されている。その際に配慮すべき事項として最も適切なものを,下のア〜オのうちから一つ選びなさい。

基礎的・基本的な知識及び技能を確実に習得させ,これらを活用して課題を解決するために必要な思考力,判断力,表現力等を育むとともに,主体的に学習に取り組む態度を養い,個性を生かし多様な人々との協働を促す教育の充実に努めること。

 

ア その際,児童の発達の段階を考慮して,児童の集団活動など,学習の基盤をつくる活動を充実するとともに,家庭との連携を図りながら,児童の生活習慣が確立するよう配慮すること。イ その際,児童の発達の段階を考慮して,児童の言語活動など,学習の基盤をつくる活動を充実するとともに,家庭との連携を図りながら,児童の学習習慣が確立するよう配慮すること。ウ その際,児童の発達の段階を考慮して,児童の言語活動など,学習の基盤をつくる活動を充実するとともに,家庭との連携を図りながら,児童の生活習慣が確立するよう配慮すること。エ その際,児童の発達の段階を考慮して,児童の集団活動など,学習の基盤をつくる活動を充実するとともに,家庭との連携を図りながら,児童の学習習慣が確立するよう配慮すること。オ その際,児童の発達の段階を考慮して,児童の言語活動など,学習の基盤をつくる活動を充実するとともに,家庭との連携を図りながら,児童の生活習慣が確立するよう配慮すること。 

問12 「小学学習指導要領(平成29年告示)」では,「第1章 総則 第4」の「1 児童の発達を支える指導の充実」において,児童の発達を支援するためにガイダンスとカウンセリングを行うことが示されている。ガイダンスについて説明したものをA,カウンセリングについて説明したものをBとした場合,その組み合わせとして最も適切なものを,下のア〜オのうちから一つ選びなさい。

  • 個々の児童の多様な実態を踏まえ,一人一人が抱える課題に個別に対応した指導を行う。
  • 主に集団の場面で必要な指導や援助を行う。
  • 学習活動など学校生活への適応,好ましい人間関係の形成,学業等における選択,自己の生き方などに関わって,児童がよりよく適応し,主定的な選択やよりよい自己決定ができるよう,適切な情報提供や案内・説明,体験活動,各種の援助・相談活動などを学校として進めていくものである。
  • 児童一人一人の教育上の問題について,本人又はその保護者などにその望ましい在り方についての助言を通して,子どもたちのもつ悩みや困難の解決を援助し児童の発達に即して,好ましい人間関係を育て,生活によりよく適応させ,人格の成長へ援助を図る。
  • 実施に当たっては,個々の児童の多様な実態や一人一人が抱える課題やその背景などを把握すること,早期発見・早期対応に留意する。

 

5

A

B

B

A

A

B

A

A

B

A

A

B

A

B

B

B

A

A

B

B

B

A

B

A

A

 

問13 小学校の「道徳」における情報モラルに関する指導について,「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 特別の教科 道徳編」の「第3節 指導の配慮事項 6 情報モラルと現代的な課題に関する指導」で述べられている内容として,適切でないものを,次のア〜オのうちから一つ選びなさい。

ア 親切や思いやり,礼儀に関わる指導の際に,インターネット上の書き込みのすれ違いなどについて触れたり,規則の尊重に関わる指導の際に,インターネット上のルールや著作権など法やきまりに触れたりする。

イ 相手の顔が見えないメールと顔を合わせての会話との違いを理解し,メールなどが相手に与える影響について考えるなど,インターネット等に起因する心のすれ違いなどを題材とした親切や思いやり,礼 儀に関わる指導を行う。

ウ インターネット上の法やきまりを守れずに引き起こされた出来事などを題材として規則の尊重に関わる授業を進める。

エ 情報モラルに関わる題材を生かして話し合いを深めたり,コンピュータによる疑似体験を授業の一部に取り入れたりする。

オ 情報機器の使い方やインターネットの操作,危機回避の方法やその際の行動の具体的な練習を行うことに,その主眼を置くのではない。

 

問14 次の文は,「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 総則編」の「第3章 第4節 児童の発達の支援」で述べられている,「不登校への配慮」のための「特別の教育課程の編成」に関するものである。( 1 )〜( 3 )に該当する語句の読み合わせとして正しいものを,次のア〜オのうちから一つ選びなさい。

特別の教育課程を実施する際は,不登校児童の状況に配慮し,例えば,不登校児童の( 1 )に合わせた特別学習,( 2 )学習,家庭訪問や保護者への支援等,個々の児童の実態に即した支援,( 3 )の学習プログラムの積極的な活用など,指導方法や指導体制の工夫改善に努めることが求められる。 

 

 

 

 

 

学習状況

協働的

教育課程外

出席状況

グループ別

教育課程外

学習状況

グループ別

学校外

出席状況

協働的

学校外

学習状況

グループ別

教育課程外

 

問15 次の文は,「小学校学習指導要領(平成29年告示)」の「第6章 特別活動回」の「第3指導計画の作成と内容の取り扱い」で述べられている,指導計画の作成にあたる配慮事項である。文中の( 1 )〜( 3 )に該当する語句の読み合わせとして正しいものを,次のア〜オのうちから一つ選びなさい。

学級活動における児童の( 1 )な活動を中心として,各活動と( 2 )を相互に関連付けながら,個々の児童についての理解を深め,教師と児童,児童相互の信頼関係を学び,学級経営の充実を図ること。その際に,特に,( 3 )の未然防止等含めた生徒との関連を図るようにすること。  

 

 

 


 

 

自発的,自治

学校行事

いじめ

自主的,実践的

学校行事

不登校

自発的,実践的

クラブ活動

いじめ

自発的,自治

児童会活動

不登校

実践的,自主的

児童快活

学校事故

 

問16 次の各文は,「生徒指導提要」(令和4年12月文部科学省)の「第1章 生徒指導の基礎」に関するものである。その内容に照らして,適切でないものを,次のア〜オのうちから一つ選びなさい。

 

ア 生徒指導は,児童生徒一人一人の個性の発見とよさや可能性の伸長と,社会的資質・能力の発達を支えると同時に,自己の幸福追求と社会に受け入れられる自己実現を支えることを目的としている。

イ お互いの個性や多様性を認め合い,安心して授業や学校生活が送れるような風土を,教職員の支援のもとで,児童生徒自らが作り上げるようにすることが大切である。

ウ 課題予防的性と指導は,特定の課題を意識することなく,すべての児童生徒を対象に学校の教育目標の実現に向けて,教育課程,内外のすべての教育活動において進められる生徒指導の基盤となるものである。

エ 生徒指導は学校の中だけで関係する完結するものではなく,家庭や知識及び関係機関等との連携・協力を緊密にし,生徒指導の健全育成という広い視野から地域全体で取り組む「社会に開かれた生徒指導」として推進を図ることが重要である。

オ 生徒指導は,児童生徒が社会の中で自分らしく生きることができる存在となるように,適切な働きかけを行うことであるという点に留意し,社会的自立に向けた取り組みを日常の教育活動を通じて実施することが求められる。

問17 次の各文は,「児童生徒指導の教育相談の充実について(報告)―生き生きとした子どもを育てる相

談体制づくり」(平成21 年 3月 教育相談等に関する調査研究協力者会)に関するものである。その内容に

照らしても最も適切なものを,次のア〜オのうちから一つ選びなさい。

 

ア 教育相談とは,本来,一人一人の子どもの教育上の諸問題について,本人のみにその望ましいやり方について助言指導することを意味している。

イ 教育相談は,スクールカウンセラーを中心に置くが,学校の中だけど行われるものではなく,家庭,地域など様々な場所において行われている教育活動と連携し,必要に応じてネットワークを構築し,一体的に実施していく必要がある。

ウ 学校内での教育相談は,児童生徒に接する,あらゆる機会を捉え,あらゆる教育活動の実践の中で行うことが大切であるが,特定の教職員,あるいは専門性を持つ外部人材(非常勤職員)のみが実施していくことが必要である。

エ 学校では現在,常勤の教職金以外に様々な専門性を持つ外部人材(非常勤職員)が活動しており,教育相談においては,スクールカウンセラー,スクールソーシャルワーカーがその代表的な職である。学校の実情や対応する教育相談の内容にもよるが,教育相談相談を目的として活動していない,学校医,学校歯科医などの学校で活動する様々な外部人材との連携は,最低限にとどめるべきである。

オ 子どもたちの悩みや不安を見過ごすことなく,そして子どもたちが,いつでも,どこでも相談できる重層的な体制を構築していくことで,子どもたちは安心し,のびのびと成長していけるものであり,その環境を作ることが,子どもたちを取り巻く教育相談体制の役割である。

 

問18 次の各文は,「学校・教育委員会等向け虐待対応の手引き」(令和2年6月改訂版 文部科学省)に関するものである。その内容に照らして最も適切なものを,次のア〜オのうちから一つ選びなさい。

 

ア 虐待は,子供の心身の成長及び人格の形成に重大な影響を与えるとともに,次の世代に引き継がれる恐れもあり,子供に対する最も重大な権利侵害である。

イ 学校・教職員には,虐待の早期発見に努める義務までが課されているわけではない。

ウ 学校・ 教職員には,虐待を受けたと思われる子供について,所管の教育委員会へ報告することが義務付けられている。

エ 学校・教職員は,保護者から情報元(虐待を認知するに至った端緒や経緯) に関する開示の求めがあった場合は,情報も速やかに保護者に伝えるとともに,児童相談所等と連携しながら対応する必要がある。

オ 子供の親権者は,紹介の一環として子供に体罰を加えることが認められている。

 

問19 次の各文は,「特別支援教育の推進について(通知)」(平成19年4月1日 19文科初第125号文部科学省)に関する者である。その内容に照らして最も適切なものを,次のア〜オのうちから一つ選び

なさい。

 

ア 特別支援教育は,障害のある幼児児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取り組みを支援するという視点に立ち,国の基準に基づいて,幼児児童生徒の障害種別を判断し,その持てる力を高め,生活や学習上の困難を改善または克服するため,適切な指導及び必要な支援を行うものである。

イ 特別支援教育は,これまでの特殊教育の対象の障害だけでなく,知的な遅れのない発達障害も含めて,特別支援学校より特別支援学級のみにおいて実施されるものである。

ウ 特別支援教育は,障害のある幼児児童生徒への教育にとどまらず, 障害のある人々とない人々とする社会の形成の基礎となるものであり,我が国の現在及び将来の社会にとって重要な意味を持っている。

エ 各学校においては,校長のリーダーシップの下,全校的な支援体制を確立し,発達障害を含む障害のある幼児児童生徒の実態把握や支援方策の検討等を行うため,構内に特別支援教育に関する委員会を設置すること。

オ 障害のある幼児児童生徒への支援に当たっては, 障害種別の判断を最優先した対応を心がけること。

 

問20 次の各文は,「障害のある子供の教育性の手引〜子供たち一人一人の教育的ニーズを踏まえた,学びの充実に向けて〜」 (令和3年6月 文部科学省初等中等教育特別支援教育課) に関するものである。障害種と合理的配慮を含む必要な支援の内容の組み合わせとして,最も適切なものを次のア〜オのうちから一つ選なさい。

 

ア 障害種 : 肢体不自由

    合理的配慮を含む必要な支援の内容: 読み書きや計算等に関して苦手なことを本人の認知特性を考慮しながらできるようにする,別の方法で代替する,他の能力で補完するなどの配慮をして指導を行う (文字の形を言語化することによって識別しやすくする,パソコン,タブレット端末,デジタルカメラ等の使用,口頭指紋による評価等)

イ 障害種 : 自閉症

  合理的配慮を含む必要な支援の内容: 道具の操作の困難や移動上の制約等を改善できるように配慮する(片手で使うことができる道具の効果的な活用,校内の移動しにくい場所の移動方法について考えること及び実際の移動の支援等)

ウ 障害種 : 情緒障害

    配慮含む必要な支援の内容: 数量や言葉等の理解が部分的であったり,偏っていたりする場合の学習内容の変更・調整を行う。(理解の程度を考慮した基礎的・基本的な内容の確実な習得,社会適応に必要な技術や態度を身に付けること等)。

エ 障害種 : 学習障害

  合理的配慮を含む必要な支援の内容: 心理面での不安定ささから,学習の積み上げが難しかったり,治療等により学習の空白期間が生じたりする場合もあることから,学習内容の定着に配慮する(理解の状況を考慮した基礎的な・基本的な内容の確実な習得等)

オ 障害種 : 注意欠陥多動性障害

  合理的配慮を含む必要な支援の内容: 最後までやり遂げることが困難な場合には,途中で忘れないように工夫したり,別の方法で補ったりするなどの配慮をして指導を行う(物品の管理方法の工夫,メモの使用等)。

 

問21 次の各文は,「 障害のある子供の教育支援の手引〜 子供たち一人一人の 教育的ニーズを踏まえた学びの充実に向けて〜」(令和3年6月 文部科学省初等中等教育特別支援教育課)に関するものである。その内容に照らして最も適切なものを,次のア〜オのうちから一つ選びなさい。

 

ア 保護者は,その保護する子女を,満6歳に足した日の翌日以降の最初の学年の初めから,満15歳に足した日の属する学年の終わりまでの9年間,小学校・中学校,又は特別支援学校の小学部・中学部に就学させる権利を有している。

イ 学校教育課においては,病弱,発育不完全,その他やむを得ない事由のため, 就学困難と認められる者の保護者に対して,就学させる権利を猶予又は免除することができる旨が規定されていることが,これは就学させる権利の原則的措置として扱われるべきものである。

ウ 就学決定先の仕組みにおいては,本人の障害の状態等や保育的ニーズ,本人・保護者の意見,教育学・医学・心理学等専門的見地からの意見,学校や地域の状況等踏まえた総合的な観点から,最終的には保護者が就学先を決定することとなる。

エ 就学後の学びの場をスタートにして,可能な範囲で学校卒業までの子供の育ちを見通しながら, 小学校段階6年間,中学校段階3年間の就学先となる学校や学びの場をできるだけ固定していくことが必要である。

オ 子供の教育的ニーズの変化に応じた適切な教育を行うためには,就学時のみならず,就学後も引き続き,保護者との教育相談を行う必要がある。

 

問22 次の各文は,「性同一性障害に関わる児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等について」 (平成27年4月30日 27文科初児生第3号 文部科学省)に関するものである。その内容に照らして最も適切なものを,次のア〜オのうちから一つ選びなさい。

 

ア 学校においては,性同一性障害に関わる児童生徒への配慮は,他の児童生徒への配慮より優先されるべきものであり,この方針に基づいた支援を進めることが重要である。

イ 性同一性障害に関わる児童生徒が求める支援は,当該児童生徒が有する違和感の強弱等に応じ様々であり,また,その違和感は成長にかかわらず一定であることから,格好として入学時から一貫した対応方針を策定し,支援を行うことが必要である。

ウ 他の児童生徒や保護者との情報の共有は,当事者である児童生徒や保護者のプライバシーの観点から,行うことは適切ではない。

エ 学校において支援を行う要件として,医療機関を受診して,性同一性障害の診断がなされていることが必要である。

オ 教職員の資質向上の取り組みとしては,生徒指導担当者,養護教諭を対象とした研修等の活用が考えられること。また,学校の管理職についても研修等を通じ,適切な理解を進めるとともに,学校医やスクールカウンセラーの研修等で,同性一性障害等を取り上げることも重要であること。

 

問23 次の各文は,「教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律」(令和3年法律第57号)に関するものである。その内容に照らして最も適切なものを,次のア〜オのうちから一つ選びなさい。

 

ア この法律において,児童生徒性暴力等には児童生徒等にわいせつな行為をすること又は児童生徒等をしてわいせつな行為をさせることが含まれるが,児童生徒等に対し,性的羞恥心を害する言動であって,児童生徒等の心身に有害な影響与えるものをする事は含まれない。

イ 学校は,基本理念にのっとり,関係者との連携を図りつつ,学校全体で教育職員等による児童生徒性暴力等の防止及び早期発見に取り組む必要がある。

ウ 当該学校に在籍する児童生徒等が,教育職員等による児童生徒性暴力等を受けたと思われるときは,

その行為が立証された場合のみ対処する責務がある。

エ 教育職員等は,基本理念にのっとり, 児童生徒,性暴力等を行うことがないよう,教育職員等としての法的知識を身につけることが重要であり,倫理の保持は個々の考え方に委ねられるべきである。

オ 教育職員等を任命し,または雇用するものは,基本理念にのっとり,教育職員等を任命し,又は雇用しようとするときは,この法律に定められるデータベースを任命権者の定める範囲に限り活用することも検討されるべきである。

 

問24 次の各文は,「第3次学校安全の推進に関する計画」「(令和4年3月25日閣議決定)に関するものである。その内容に照らして,適切でないものを,次のア〜オのうちから一つ選びなさい。

 

ア 学校安全の推進に関する計画は,学校保健安全法に基づき,各学校における安全に係る取り組みを総合的かつ効果的に推進するため,国が策定する計画である。

イ 学校における安全教育は,児童生徒等が生涯を通じて安全な生活を送ることができる基礎をつけ合うとともに,進んで安全で安心な社会づくりに参加し,貢献できる資質・能力の育成を目指すことが重要である。

ウ 学校における安全管理については,学校の施設・設備等の安全点検において,専門家と連携することや,子供の視点を加えることが重要である。

エ 児童生徒等を取り巻く学校安全上の課題について,学校や教職員がその全てを担う事は困難であるが,子供の安全を守るため,家庭や地域との連携・協働を図る事は極力避けるべきである。

オ 学園にかかる活動,校内全体で行うためには,校長のリーダーシップのもと,学校安全を学校経営に明確に位置づけることや,学校安全計画に基づく活動が組織的・計画的に進められる,校内体制を整えることが重要である。

 

問25 次の各文は,「『生きる力』を含む学校での安全教育」(平成31年3月改訂 文部科学省)において,学校における安全教育について説明したものである。その内容に照らして最も適切なものを,次のア〜オのうちから一つ選びなさい。

 

ア 学校安全は,安全に関する質能力を,各教科個別の視点で組むことが重要である。

イ 学校安全の領域のひとつの「生活安全」は,様々な交通場面における危険と安全,交通事故が含まれる。

ウ 学校安全領域のひとつの「交通安全」とは,地震津波被害,火山,災害,風水(雪)該害等の自然災害に加え,火災や原子力災害も含まれる。

エ 学校安全の領域のひとつの「災害安全」とは, 学校・家庭など日常生活で起こる事件・事故を取り扱う。誘拐や災害等の犯罪被害防止も含まれる。

オ 学校取り巻く危機事象は,時代や社会の変化に伴って変わっていくものであり, 従来想定されなかった新たな危機事象の出現などに応じて,学校安全のあり方を柔軟に見直していくことが必要である。

 

問26 次の各文は,「教師を取り巻く環境整備について,緊急的に取り組むべき政策(提言)〜教師の専門性の向上と持続可能な教育環境の構築を目指して〜」(令和5年8月28日 中央教育審議会)に関するものである。その内容に照らして最も適切なものを,次のア〜オのうちから一つ選びなさい。

 

ア 今般の改革の目指すべき方向性は, 教師のこれまでの働き方を見直し,長時間勤務の是正を図ることで 教師の健康を守ることに主眼が置かれ,日々の生活の質や教職人生を豊かにするなど,教師のウェルビーイングを確保する事は該当しない。

イ 多くの教師が「変わってきた」と言う実感を持つことは 重要であるが,主観的な価値であることから重要視せず,客観的に評価できる改革が優先されるべきである。

ウ 長時間勤務の背景や要因を考慮しつつ,従来の慣習や固定観念を否定するとともに,科学的根拠や見通しを持って見直しを進め,「まずは取り組む」といった計画のない取り組みは避けることとされた。

エ 学校は,働き方改革の取り組み状況を把握し,さらなる業務改善に活用するため,文部科学省が作成した「働き方改革チェックシート」も活用し,校内で課題と改善のイメージを共有しつつ取り組みをいっそうする進める必要がある。

オ 標準授業時数を大幅に上回って教育課程を編成することは,児童生徒の学力向上のため必要な措置であることから拙速な見直しは避け,導体制や教育課程の編成の工夫・改善を行いながら,授業時間数の十分な確保に努めるべきである。

 

問27 次の各文は,「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して〜すべての子供たちの可能性を引き出す,個別最適な学びと,協働的な学びの実現〜(答申)」(令和3年1月26日中央教育審議会) に関するものである。その内容に照らして最も適切なものを,次のア〜オのうちから一つ選びなさい。

 

ア 現在,GIGAスクール構想により学校のICT環境が急速に整備されており 今後は,この新たな ICT環境を活用するとともに,集団への効果的な指導体制の整備を進め,「学級の実態に応じた指導」

を充実してことが重要である。

イ 「主体的・対話的で深い学び」を実現し,学びの動機付けや幅広い資質・能力の育成に向けた効果的な取り組みを展開していくことによって, 子供たちの障害の有無に関係なく,子供たちに必要な力を確立的に育んでいくことが求められる。

ウ 「協働的な学び」においては,「主体的・対話的で深い学び」 の実現に向けた授業改善につなげ,子供一人一人のよい点や可能性を生かすことで,異なる考え方が組み合わさり,よりよい学びを見出していくようにすることが大切である。

エ 「協働的な学び」は,同一学年・学級で実施されるによって効果が発揮されるものであり,異学年間の学びや他の学校の子供との学び合いなどには適さない。

オ ICTの活用は,子供一人一人が自分のペースを大事にしながら共同で作成・編集等を行う活動や多様な意見を共有しつつ,合意形成を図る活動など,「協働的な学び」を阻害する可能性がある。

 

問28 次の各文は,「児童生徒の学習,評価のあり方について(報告)」(平成31年1月21日 中央教育審議会 初等中等教育局分科会 教育課程部会)に関するものである。その内容に照らして最も適切なものを,次のア〜オのうちから一つ選びなさい。

 

ア 「学習指導」と「学習評価」は,学校の教育活動の根幹であり,教育課程に基づいて,組織的かつ計画的に教育活動の質の向上図る「主体的・対話的で深い学び」の中核的な役割を担っている。

イ 新学習指導要領で重視している「学校と地域との連携・協働」の視点からの授業改善を通して,各教科等における資質・能力を確実に育成する上で,学習評価は重要な役割るようになっている。

ウ これまで各学校において取り組まれてきた観点別学習状況の評価やそれに基づく学習や指導の改善に更なる定着につなげる観点からも,評価の段階及び表示の方法については,現行と同様に5段階(A B C D E)とすることが適当である。

エ 「思考・判断・表現」の具体的な評価方法としては,ペーパーテストのみならず,論述やレポートの作成,発表,グループでの話し合い,作品の制作や表現等の多様な活動を取り入れたり,それらを集めたポートフォリオを活用したりするなど,評価方法を工夫することが考えられる。

オ 「主体的に学習に取り組む態度」の評価に際しては,積極的な発言を何回行ったかなど,形式的な行動面の傾向を評価することが重要である。

 

問29 次の条文の( 1 )〜( 3  )に該当する語句の組み合わせとして,正しいものを,下のア〜オのうちから1つ選びなさい。

 

日本国憲法第二十条第三項

( 1 )は, 宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。

 

日本国憲法第二十六条

すべての国民は,( 2  )定めるところにより,その( 3  )応じて,等しく教育を受ける権利を

有する。

 

国及びその機関

省令

学力

国及び地方公共団体

規則

能力

国及びその機関

法律

能力

国及び地方公共団体

法律

学力

国及びその機関

法律

学力

 

問30 次の条文の( 1 )〜( 3  )に該当する語句の組み合わせとして,正しいものを,下のア〜

オのうちから1つ選びなさい。

 

教育基本法第一条

 教育は,( 1 )を目指し,平和で民主的な国家社会の形成者として必要な資質を備えた,心身ともに,健康な国民の育成を期して行わなければならない。

 

教育基本法第九条

 法律の定める学校の教員は,自己の( 2  )を深く自覚し,絶えず( 3  )に励み,その職責の遂行に努めなければならない。

 

 

人格の陶冶

負うべき責務

研鑽と修練

人格の完成

高潔な任務

研鑽と修養

人格の形成

高邁な任務

探求と修業

人格の完成

崇高な使命

研究と修養

人格の形成

普遍的な義務

研究と修練

 

問31 次の各文は,学校教育法(昭和22年法律第26号)または学校教育法施行規則(昭和22年文部科学省

第11号)に定める児童生徒に対する懲戒について説明したものである。その内容に照らして最も適切なも

のを,次のア〜オのうちから一つ選びなさい。

 

ア 教員は,教育上必要があると認められる時であっても,児童,生徒及び学生に懲戒 を加えることは許されない。

イ 教員が児童等に懲戒を加える場合は,児童等の心身の発達に応ずる等教育上必要な配慮をしなければならない。

ウ 宿題忘れた児童に対して,教室の後方で正座で授業を受けるよう言い,児童が苦痛を訴えたが,そのままの姿勢を保持させることは,通常,体罰と判断されないと考えられる行為である。

エ 肉体的苦痛を伴わない行為であっても,立ち歩きの児童生徒を叱って席につかせることは法律で禁止されている。

オ 全校集会中に,大声を出して集会を妨げる行為があった生徒を冷静にさせ,別の場所で指導するため,別の場所に移るよう指導したが,なおも大声を出し続けて抵抗したため,生徒の腕を手で引っ張って移動させる事は体罰に相当し,禁止されている行為である。

 

問32 次の各文は,学校教育法施行規則(昭和22年文部科学省令第11号)に定める学校の実務について説明したものである。その内容に照らして最も適切なものを,次のア〜オのうちから一つ選びなさい。

 

ア 指導要録とは教育課程の基準であり,校長はその学校に在学する 児童生徒の指導要録を作成しなければならない。

イ 校長及び教員は児童等に加える懲戒として,退学処分を行うことができる。

ウ 学校の学年の始まり及び終わりは,学校設置する教育委員会が定める。

エ 公立小学校の休業日は,国民の祝日に関する法律に規定する日,日曜日及び土曜日のみである。

オ 非常変災,その他急迫の事情があるときは, 校長は,臨時に授業を行わないことができる。

 

問33 次の各文は,学校保健安全法(昭和33年法律第56号)に定める,学校における安全管理に関し,必要な事項について説明したものである。その内容に照らして最も適切なものを,次のア〜オのうちから一つ選びなさい。

ア 学校に保健室を設けることが学校設置者に推奨されており,健康診断,健康相談,保健指導,緊急措置,その他の保健に関する措置を行う。

イ 校長は,児童生徒が感染症にかかっている場合,出席を停止させなければならず,かかっている疑いがある場合,かかる恐れがある場合は,出席停止をさせることができない。

ウ 校長は,児童生徒の安全の確保を図るため,学校において,事故,課外行為,災害等により児童生徒等に生じる危険を防止し,及び事故等により,児童生徒等に危険又は危害が現に生じた場合において 適切に対処することができるよう,当該学校の施設及び設備並びに管理運営体制の整備,充実,その他の必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

エ 学校においては,児童生徒等の安全の確保を図るため,当該学校の実情に応じて安全点検,安全に関する指導,安全に関する事項について,計画の具体的内容及び手順を定めた年間指導計画を作成するものとする。

オ 児童生徒の個人情報の保護の観点及び教育上の配慮から,児童生徒等の安全の確保を図るためであっても,学校が当該地域を管轄する警察署,その他の関係機関との連携を図る事は行ってはならない。

 

問34 次の各文は,地方公務員法(昭和25年法律第261号),または学校教育法(昭和22年法律第26号)に定める,教員の服務について説明したものである。その内容に照らして最も適切なものを,次のア〜オのうちから一つ選びなさい。

 

ア 公立学校の教員は,児童生徒の指導者として公共の福祉のために勤務し,且つ,職務の遂行にあたっては,全力を挙げてこれに専念しなければならない。

イ 公立学校の教員は,条例の定めるところにより,服務の宣誓をしなければならない。

ウ 公立学校の教員は,児童生徒の個人情報など,退職後は除き,在職期間中は職務上知りえた秘密を漏らしてはならない。

エ 公立学校の教員は,上司の職務上の命令に忠実に従わなければならず,教員の上司とは都道府県知事及び教育長をいう。

オ 公立学校の教員は勤務時間中,その職務信用を傷つけ,又は 職員の全体の不名となるような行為をしてはならないが,勤務時間外はその限りではない。

 

問35 次の各文は, 教育公務員特例法(昭和24年法律第1号)に定める,教員の研修について説明したものである。その内容に照らして最も適切なものを,次のア〜オのうちから一つ選びなさい。

ア 教育公務員は,その職責を遂行するために,必要に応じて研究と収容に取り組むことができる。

イ 教育公務員には,研修を受ける機会が与えられなければならない。

ウ 教員は,学校の休業日に限り,自らの判断で勤務場所を離れて研修を行うことができる。

エ 教育公務員は,現職のままで,長期にわたる研修を受けることが禁止されている。

オ 法律度,小学校等の教諭等の研修実施者は,当該教諭等に対して教諭等が希望する期間, 職務の遂行に必要な事項に関する実践的な研修を実施することができ,この研修を知る改善研修と言う。

 

問36 コールバーグは,道徳性の発達段階について論じた。コールバーグの理論に沿って,次の①〜③に記述されている「人のものを盗んではいけない理由」について,低い段階のものから,高い段階のものに順番に並べたとき,最も適切なものを,下のア〜オのうちから一つ選びなさい。

  • 人のものを盗んだら,周りの人から悪い人だと言われるから
  • 人のものを盗んだら罰を受けるから
  • 人のものを盗むのは,他の人の権利を侵害することになるから

 

ア ① →② →③

イ ① →③ →②

ウ ② →① →③

エ ② →③ →①

オ ③ →② →①

 

問37 次の各文は, ある教授法を参考にした学習指導の例である。この学習指導の例に関連が深い教授法として,最も適切なものを,下のア〜オのうちから一つ選びなさい。

 

最初の授業に,今日の授業でどのようなことを学ぶのか,どのような力をつけるかと言う枠組みを教師が児童生徒に説明すること。  

 

ア 完全習得学習

イ バズ学習

ウ プログラム学習

エ 発見学習

オ 有意味需要学習

 

問38 教育評価における,評価の阻害要因について説明したものとして,最も適切なものを,次のア〜オのうちから一つ選びなさい。

 

ア 床効果とは,例えば,ある問題が簡単すぎることで平均点が満点に近くなり,成績上位者の習得状況の差が判別できない現象のことを言う。

イ ハロー効果とは,例えば,成績の良い子どもは, 人格面においても優れていると判断してしまう現象のことを言う。

ウ 中心化傾向とは,例えば,優れた答案を見た後の評価は,その優れた答案を基準に評価してしまうので,実際以上に低く評価されてしまう現象のことを言う。

エ 妥当性の高い状態とは,例えば,国語のテストで文章の読解力を測定したいときに,読解力を測る問題として漢字の書き取りを出題している状態のことを言う。

オ テストの期待効果とは,例えば,将来伸びるだろうと期待した子供には,意識的,あるいは無意識的にそのような方向で評価をしてしまう現象のことを言う。

 

何39 次の①〜④文は,西洋の教育に関する著作の一節である。 ルソー(Jean-Jacques Rousseau)の教育論

は,自然の法則に従う消極教育論と言われている。ルソーのそのような考え方が示されている文を2つ選

ぶ場合,①〜④ の組み合わせとして,最も適切なものを下のア〜オのうちから一つ選びなさい。

 

  • わたしの教育の精神は子どもにたくさんのことを教えることではなく, 性格で明瞭な観念のほかには,に一つかれの頭脳に入り込ませないことにある,(中略)理性,判断力はゆっくりと歩いてくるが,偏見は蒸れをなして走ってくる。そういう偏見から彼をまもってやる必要があるのだ。
  • われわれが出逢う万人の中で,十人の中九人までは,よくも悪くも,有用にも無用にも教育によってなるものだと言って差し支えないと思われます。教育こそ,人間の間に大きな相違をたらすものです。
  • 人間は教育によって初めて人間になることができる。(中略)人間はただ人間によってのみ,しかも己も同様に教育されるものであるところの人間によってのみ,教育されるということである。
  • 大人が知っていなければならないことを,すべての子供が学ぶ必要があるのだろうか。また,学ぶことができるのだろうか。

 

ア ①②

イ ②③

ウ ①④

エ ②④

オ ③④

 

何40 次の年表は,明治時代の前半期における明治政府の教育政策に関するものである。年表中の( 1 )〜( 3  )に該当する事項の組み合わせとして正しいものを,下のア〜オから1つ選びなさい。

 

明治5年(1872)年   「( 1 )」布告

「学制」頒布

明治12年(1879)年   「( 2 )」を提示

「教育令」制定

明治13年(1880)年   「教育令」改正

明治19年(1886)年   「帝国大学令」公布

「小学校令」公布

師範学校令」公布

「諸学校通則」制定

明治23年(1890)年   「帝国大学令」公布

「( 3 )」発布

 

 

 

学問のススメ

教学聖旨

教育ニ関スル勅語

学事奨励ニ関スル被仰出書

教育ニ関スル勅語

教学聖旨

学問のススメ

教育ニ関スル勅語

教学聖旨,結果

学事奨励ニ関スル被仰出書

教学聖旨

教育ニ関スル勅語

学問のススメ

教育ニ関スル勅語

学事奨励ニ関スル被仰出書

 

解答

問題番号

正答

配点

問11

1

問12

1

問13

1

問14

1

問15

1

問16

1

問17

1

問18

1

問19

1

問20

1

問21

1

問22

1

問23

1

問24

1

問25

1

問26

1

問27

1

問28

1

問29

1

問30

1

問31

1

問32

1

問33

1

問34

1

問35

1

問36

1

問37

1

問38

1

問39

1

問40

1